幼稚園教諭を辞めたかったぶぃりんさん(26歳・女性・京都府)が転職した体験談です。
仕事内容 | 私立幼稚園の幼稚園教諭から私立大学の事務職に転職 |
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年収 | 約300万円から約150万円にダウン |
5年間で年少・年中・年長クラスの担任を経験
幼稚園教諭に昔からなりたくて、そのための短期大学に通い保育士資格と合わせて免許を取得。
その後、実習に行っていた園で働き始めました。
仕事は主にクラス担任のほかに行事の企画運営、園バス添乗。
毎日の子どもたちの様子を把握し、友達関係はどうか、発達状態はどうかを確認しながら、子どもたちが心身ともに安定して成長していけるように指導していくことのほかに保護者の対応として、電話でその日の子どもの様子を伝えたり、保護者からの意見を聞きそれに対して応えることも大切なクラス運営の一つでした。
担任は各クラス一人でしたが、ほかの先生とも連携を取り、みんなで子どもたちを見守っていくような園でした。
あとは、保育活動のための教材準備や教材研究も毎日あり、指導計画をたてたり、お便りをつくったりする事務仕事もあります。
勤続年数は5年とそんなに長くはないですが、5年の間で年少・年中・年長クラスすべての担任を経験しました。
自分の時間を確保したい
好きで始めた仕事でしたが、やめようと思った一番の理由はとにかく忙しくて、自分の時間がまったく確保できないことでした。
土曜日も隔週で仕事があり、定時で帰れることは一切なく一日12時間以上は幼稚園で過ごす毎日です。
さらに持ち帰りの仕事もあり、時には日曜日でも仕事のために時間を費やさなければならないほどやることが多いんです。
それに加えて幼稚園は狭い世界で、体育会系なので保護者からのクレームや上司からの毎日の指導があり、心身共に疲れ切ってしまいました。
一つの行事や出来事が終わったと思っても、また次がすぐくるし、4月になればリセットされてまた一から始まるので、無限ループしてしまうということにも疲れてしまいました。
そんな毎日を過ごすうちにリフレッシュするひまもなく、自分に自信ももてなくなり、子どものこともかわいいと思えなくなったときにやめようと決意しました。
失業手当をもらいながらの仕事探し
次の仕事を決める前に退職したのですが、ハローワークで職業訓練に通い失業手当をもらいながらインディードやハローワーク等で仕事を探していました。
派遣社員としての募集ではあったのですが、インディードで見つけた大学事務の求人を見て応募しました。
派遣会社に登録をして、どれくらいパソコンが使えるのか、今までの仕事経験、希望する条件等の審査・面談と話は進んでいきました。
当初希望していた就業先は事務経験が必要だったので、応募することができなかったのですが、派遣会社の方に違う大学を紹介していただきました。
転職先に求める条件としては、前職が残業ばかり、騒がしい職場でそれが嫌で退職したこともあり、全く違う職場を求めていました。
自宅から近いこと、家庭を持っていたので、18時までには終わりあまり残業がないこと、静かな職場ということでした。
就活中は漠然とした不安に襲われることも
転職活動中は自分が今まで保育の勉強をして、保育の世界でしか働いたこともなく、就職活動もほかの職種とは異なっていたこともあり、しっかりと働きだすことができるのだろうか、雇ってもらえるだろうかという漠然とした不安がありました。
そして、今まで全力で頑張ってきたことに対して嫌気がさしてやめてしまったということに対して無力感があり、次の仕事はどんなことがしたいとか私はここで働きたいという意欲があまり出なくて、仕事探しや面接に苦労しました。
転職先は大学の事務員
大学事務では通信教育の部署に配属され、主に学生と教員との間に入り事務手続きをすることが仕事でした。
・論文関係の進め方を学生への説明
・送られてくる論文をチェック、教員から返却された論文を学生に送付
・データの作成、修正
・ファイルや書類の整理
・切手の発注、管理
・試験監督
・全国の試験会場の手配、準備が主な仕事でした。
そのほかにもほかの係りの仕事を手伝ったり、時期によっては配布物の作成、添削などもあります。
派遣社員なので9時~17時で残業は一切なしです。
ただ、どんな仕事をするにも正規職員に確認を取り、チェックをしてもらわないと次の仕事に進めないので、自分のペースで仕事をすすめられないというデメリットもあります。
今後の就職活動に繋がる職種を選んだ
大学の事務員は、
・自宅から近い
・徒歩で通勤しても交通費が出る
・勤務時間が希望通り
・静かな職場
という私の希望にぴったりな条件だったので、その大学に決めました。
そして、事務経験がなくても大丈夫ということだったので今後の就職活動のためにもなると思い決めました。
転職をして一番良かったことは、自分の時間がしっかりともてるようになったことです。
転職をする前は自分の時間なんてもてなかったので、ストレス発散ができなかったのですが、転職してからはストレスがたまることが減り、毎日がとても楽しくなりました。
仕事に行くのも嫌になることもなく、仕事とプライベートの両立がしっかりできました。
ただ派遣社員ということもあり、責任ある仕事を任せられることもなく仕事としてのやりがいは感じることができませんでした。
それに加えてやっぱり年収が大幅に減ったことも納得の上ではあったのですが、考えることはありました。
派遣社員として働くのは初めてのことでなにもわからなかったのですが、想像していたよりも派遣と社員との間に溝があるなと感じました。
どこかよそ者扱いを受けることもあり、疎外感を感じることも少なくありませんでした。
それでもみんないい人たちだったので、働きやすい職場ではありました。
疲れ切る前に転職という選択を
もしも、毎日忙しくて心身ともに疲れ切ってしまっているのなら勇気を出して転職してみるといいと思います。
自分を犠牲にしてまで働く意味はなんだろうと考えたときになんのために働いているのか本当にわからなくなりました。
教員に戻りたいと思えばいつでも戻れますが、今この時間は戻ってはきません。
私は早めに決断をしてよかったなと思いました。
違う世界を知り、幼稚園教諭という仕事の良さも悪さも再確認することができました。
今はまだ戻りたいとは思いませんが、いつか戻りたいと思ったときに転職した経験はきっと仕事にも生きてくると思います。
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