キャバ嬢を辞めたかったぴーちゃんさん(24歳・女性・東京都)が転職した体験談です。
仕事内容 | 六本木のキャバ嬢から外資ラグジュアリーブランドの販売員に転職 |
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年収 | 2000万円前後から330万円にダウン |
高校を中退してキャバクラの道へ
実家が貧乏で、両親から働きに出てほしいと頼まれたことがきっかけで高校を中退して地元のキャバクラで働き始めました。
もっと大きなお金が動く街で働きたいと感じて上京、上京初日の夜に六本木のキャバクラに面接に行きました。
最初に入店したお店は在籍40~50人ほどのいわゆる中箱で、スタッフもキャストも年齢層はやや高めに感じました。
売り上げよりも同伴回数が重視されるお店だったため、早い時間帯から待ち合わせすることが可能な会社経営者や開業医、士業のお客様が多かったです。
毎日18時頃からお客様と食事、そのあと21時までに同伴出勤、ヘアセットと着替えを済ませて同伴の席に挨拶、他の指名のお客様を回りながら途中でお客様からの連絡に返信、営業終了間際に着替えを済ませてお客様と一緒に退店、アフターを1~2件ハシゴして5時頃に帰宅するのが一日の業務内容でした。
会社勤めというものを経験してみたくなった
上京当初に決めていた高額な売上額やナンバーワンといった目標を達成してしまい、5年目に燃え尽き症候群のようになってしまったことが一番の理由でした。
売上げで上を見ればキリがなく、5000万や1億といった売上げの達成を目指すことに意味があるのか分からなくなっていました。
そういえば高校を中退してから一度も会社勤めというものをしたことがなく、一度くらい経験してみてもいいのではないかという好奇心が芽生え始めたことも大きな理由です。
まだまだ水商売を続けられる年齢ではあるもののどうせ失敗するのなら若いほうがいいだろうということで24歳のときに水商売を辞める決意をしました。
水商売以外の仕事を自分ができるのかどうかも試してみたかったのです。
的を絞って自分で企業に問い合わせをした
転職サイトやエージェンシーがあまりに多くてどれから手をつけていいかさっぱり分かりませんでした。
他力本願ではいけないと思い、結局どこのサイトにも登録せず求人情報サイトを見ることも一度もありませんでした。
まずは自分の受けたいと思った企業をいくつかピックアップして、ホームページの問い合わせフォームから採用情報の詳細を人事担当者に問い合わせました。
メールアドレスが記載されている場合には職務経歴書のデータを添付してやる気を感じてもらえるようにしました。
接客しか取り柄がないので、接客業であることを最重視しました。
富裕層の対応に慣れているという点から高級商材の販売やホテルスタッフなどに的を絞りました。
給与に関しては特に希望はありませんでしたが正社員雇用を前提としていました。
偏見から圧迫面接を受けたことも
それほど多くの企業を受けたわけではないものの、書類選考の時点で経歴で落とされてしまうことに非常にもどかしさを感じました。
どうすれば会ってもらえるのだろうかと職務経歴書を何度も作り直してたくさんの方に読んでもらいアドバイスをもらいました。
ある企業の面接では水商売にあからさまな偏見をお持ちの面接官に当たり、面接後に外で大泣きするほどひどい圧迫面接を受けました。
そのときは圧迫面接という言葉も知らず、昼間の世界で働くということはこういうことなのだと受け止めていました。
水商売を活かした職種に転職
入社した会社では高級アパレル商材の販売スタッフを務めております。
水商売の頃と同じように顧客を獲得し、こまめに連絡を取り合い、毎月決められた予算を達成することが主な業務です。
商品の検品や在庫の管理も大事な仕事で、主に顧客や売上げの少ないスタッフが裏方の雑用業務を行います。(決まってはないものの暗黙の了解です)
何よりも大事なことは自分宛に来店してくださる顧客を増やすことで、接客をしていない時間は電話をかけたり手紙を書いたりしています。
ときにはVIPの顧客様のご自宅に外商に出かけて大きな売上げを狙いに行くこともあります。
海外からのインバウンドのお客様も多いので一日のほとんどが英語の接客で終わることも多々あります。
毎日が良い緊張感のある職場です
転職の決め手は、成果によって給料が変動する点が前職と似ていて、モチベーションを維持しやすいと思ったからです。
実力主義の世界が長かったため毎月の成績が重視される会社に入社しようと思いました。
前職時代に自分がよく利用していた企業ということもあって安心感や憧れもありました。
良かったことは、年功序列ではなく完全に実力だけを評価されるという点です。
頑張った分だけ給料に反映されるということもあって全員が毎日緊張感を持って仕事をしています。
サボっている社員が職場にいないのでいい刺激になります。
想像と違ったことは、社員同士の中の悪さとパワハラの横行でした。
成果を競っているわけですからある程度ピリピリとした空気感になることは仕方がないものの、売上げの取り合いになった際には汚い言葉が飛び交います。
特に新人いびりがひどく、売上げがもらえないどころか雑用ばかり押しつけられてろくに接客ができない状況へと追い込まれます。
退職する社員が多いためスタッフの入れ替わりが激しく、なかなか仲のいい同僚ができません。
入社したての頃は新人いびりに戸惑い、時には泣きながら出社することも少なくはありませんでした。
転職は悩んでいても始まりません
逃げではなく挑戦の意味で別業種への転職を考えていらっしゃる方には刺激的な毎日が待っていると思います。
今までの当たり前や常識を覆されて戸惑ってしまうこともありますが、別業種への転職は自分にとって大きな経験となります。
できるかできないかを悩んでも、やってみるまで誰にも分かりません。
元々の仕事のスキルや人脈が全く別の形で活かされる可能性があります。
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