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国防の要であり、災害救助や海外支援など国内外で活動している自衛隊。隊員は特別職国家公務員です。
陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊と分かれ、それぞれ任務や訓練に勤しんでいます。
近年では海外派遣など国際平和協力活動にも参加し、国内外の平和のために身を捧げる、重要な存在です。
そんな自衛隊を辞めて別の業界・業種に転職するには、どうしたらいいのでしょうか。
元自衛隊員7人の体験談・口コミを紹介しながら、転職を成功させる方法・コツを解説します。
自衛隊員の転職理由は「寮生活がつらい」「人間関係」が多い
自衛隊から転職する理由、辞めたいと思ったきっかけはどんなものなのか、7人の転職理由を調べてみました。
1位 | 寮生活がつらい | 4人 |
---|---|---|
2位 | 人間関係 | 3人 |
3位 | 他の仕事がしたい | 2人 |
4位 | 子育てとの両立が難しい | 1人 |
20代男性
入隊すぐの独身自衛隊員は、営舎内で生活します。
分刻みのスケジュールが決められていて、基本は班行動です。
トイレさえ自由に行けないこともありますし、自分だけの個室もありません。
自由時間もあるとはいえ常に上官や先輩の目もあって、公私の区別がつきにくい環境です。
そんな生活では「気が休まらない」「自由がほしい」と不満を感じる方は多いですね。
20代男性
自衛隊はまさしく体育会系です。
先輩・上官の指示は絶対で、上官が「白」と言えば黒も白になるような世界。
自衛隊はその性質上、命令系統の遵守や理不尽なことに耐える精神力などを身につけなくてはなりません。
そのために厳しい指導がありますが、中には個人的なストレスから指導と称して暴力や嫌がらせをする人もいて、パワハラやセクハラが行われることもあります。
また、勤務だけでなく生活面でも共に過ごすため、相性の悪い人がいると逃げ場がなく心身の負担が大きくなってしまいます。
他人を変えることは難しいので、人間関係で自分が磨り減ってしまうくらいなら転職で環境を変えるのがいいでしょう。
他には、「別の仕事がしたい」「子育てと両立が難しい」という理由も挙がりました。
新人隊員は2~3年の任期制なので、任期満了のタイミングで別の進路を選ぶ方も少なくありません。
子育てについて、自衛隊では産休・育休をしっかり取れますが、復帰後は転勤や長期任務などもあるので家族のサポートがないと難しいかもしれませんね。
自衛隊を辞めた人の転職先は?事務職から警備、エンジニアなど多彩
自衛隊員は、人の役に立ちたい、自分を磨きたい、といった気持ちから入隊する人が多いです。
そして厳しい訓練を耐え、己を律して国民のために勤めています。
そうした方々は、どのように転職を成功させたのでしょうか。
自衛隊を辞めた後、次に選んだ転職先についてまとめました。
自衛隊で培った「忍耐強さ、体力、チームワーク」は他の業界でも大きな武器となります。
異業種への転職成功例
20代男性
20代男性
今回の調査では、自衛隊から全く違う業種へ転職した方が多かったです。
自衛隊では地道な訓練や学科学習をこなしてきているので、努力を苦とせず向上心のある方が多い傾向にあります。
未経験の職場でもそうした姿勢は評価されますし、新しい技術や知識を得て大きく成長できるでしょう。
自衛隊経験を活かした転職成功例
20代女性
20代女性
自衛隊内には、自衛隊を辞めて転職する人のために次の仕事を紹介する部門があります。
その紹介で転職する場合は「元自衛官」という点で有利になる職種が多いです。
また、OBなどのツテもあり警察や消防士といった公務員を紹介される場合もあります。航空機パイロットの場合、民間航空会社への転職も可能です。
それ以外にも、思わぬ場所で大型免許が役に立つ、体力仕事の介護職で活躍できるなど、自衛隊で得た経験が活きる職場は多いです。
ほかには
- 脱毛サロン施術者
- 運送会社の事務
- 老人ホームの介護スタッフ
に転職した人がいました。ほとんどの人が正社員として採用されています。
自衛隊からの転職におすすめ転職サイト・転職エージェント
自衛官を辞める人が希望する転職先は、人によってさまざまです。
ですから、いろいろな業界の求人が幅広く揃っている大手の転職サイトか転職エージェントを使って転職活動するのがおすすめです。
まずは体験談でも利用者が多かったリクナビNEXTを紹介します。
「リクナビNEXT」には登録しておこう
「リクナビNEXT」は、780万人以上が登録している日本最大級の転職サイトです。
特徴は、5,000件以上というたくさんの求人から自分のペースで仕事を選べること。
しかも求人の大半は他の転職サイトで掲載されていない求人なので、リクナビNEXTは必ずチェックしておかないと条件の良い求人を見逃してしまいます。
また、すぐに辞めるつもりがなくてもリクナビNEXTには登録しておくのがおすすめです。
それは、企業からのスカウト機能があるからです。
「自衛隊で培った忍耐強さ、体力、チームワーク」を自己PRした履歴書を登録しておけば、企業から直接オファーが来て、すぐに転職が決まるかもしれません。
相談したいなら「リクルートエージェント」
「リクルートエージェント」もリクルートが運営している転職成功実績No.1の転職支援サービスです。
リクルートエージェントでは専任のコンサルタントが、志望動機など履歴書の書き方から面接対策までサポートしてくれます。
就職活動・転職活動の経験が少ない人にとっては、いろいろ相談できて心強いサービスです。
リクルートエージェントも求人数は15万件以上あるので、いろいろな仕事から選べますよ。
自衛隊からの転職で年収はキープできる?
自衛隊員は公務員なので、給料に関しては安定感があります。そんな自衛隊からの転職で年収はどうなるのでしょうか。
年収アップ | 2人 |
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ほぼ変わらず | 1人 |
年収ダウン | 4人 |
今回の調査では、7人中4人の年収がダウンしてしまいました。
自衛隊は公務員ですし、初任給は行政職よりも高めに設定されています。また、勤務の特性上、一定の超過勤務手当てを含んでいます。
そのため転職で給料が減ってしまう可能性もあるわけです。
ただし、暮らし全体が仕事とも言える環境なので、自衛隊の給料を時給に換算すると決して高いとは言えません。
今回の調査でも「プライベートな時間が持てる」「働いた分だけお金をもらえれば十分」など、ワークライフバランスを考えればおおむね満足しているという方が多かったです。
なお、年収がアップした方はそれぞれ45万、140万と大幅な増加となりました。
自衛隊を辞てよかったことは「新しい世界が広がる」「自由になれる」
転職サイトや転職エージェントを使って別の仕事に転職した人が、実際によかったと感じているポイントをまとめました。
新しい世界が広がる
30代男性
20代女性
自衛隊は、閉鎖的な環境になりがちです。
配属が決まるとその分野を専門に訓練していきますし、周りの環境もあまり変わりません。
転職するとその世界から飛び出して、違った分野や環境に身をおくことになるので新鮮です。自分の知識やスキルが広がっていく喜びもあるでしょう。
「お客さまと直接やり取りをして、自分が役に立っている実感がある」といった声もありました。
自由になれる
20代男性
20代女性
自衛隊では基本的に新人・独身者は寮で生活します。
起床から就寝まで時間が決まっていたり、外出に許可が必要・常に上官や先輩の目があるなど、窮屈に感じる人は多いです。
その点、一般的な職種では勤務時間外は個人の自由。好きなものを食べたり、遅くまで遊んだりと自分のしたいように過ごせます。
ごく当たり前のことですが、自衛隊での生活に比べると大きな変化です。
不満と現状を冷静に見つめて転職しよう!
自衛隊は民間とは違い特殊な仕事です。
そのため「向いていない」「耐えられない」と不満を感じる方も多いです。
ただ、自衛隊にしかないやりがいや公務員としての安定といったメリットがあるのも事実ですね。
転職して、収入面で悔いが残る・・・という人もいます。
しかし民間でも十分に稼げる可能性はあります。
なにより自分の人生は一度きりなので「何をしたいか」「どうなりたいか」といった心の声に耳を傾けることが大切です。
転職しよう、という考えがあるならばそれこそがあなたの希望です。
年齢が若いほど、未経験での転職がしやすく条件面でも有利。
悩んでいるうちにどんどん可能性が狭まってしまうので、転職するなら即行動がおすすめです。
自衛隊を辞める方法、言い方は?
自衛隊を辞めようと決意したとしても、上官になかなか伝えられない・辞意を伝えても留意されて辞められない、といったこともあるでしょう。
任期満了のタイミングより、任期中のほうが引き止められてしまいます。
「ここまで頑張ってきたのにもったいない」「もう一度よく考えてみろ」などと言われるかもしれません。
あなたの今までの努力や将来のことを思っての言葉ではありますが、転職を決意した身としてはつらいものです。
ただ、無理に引き止めて退職できないようにするのは違法です。
法律では「隊員が退職を申し出た場合、自衛隊任務の遂行に支障がある場合は必要期間、退職を承認しないことができる」と定められています。
つまり、民間企業のように「もう辞めます。明日から来ません」とはできませんが、一定期間以上の引き止めもできないということです。
あなたの決意をしっかりと伝えれば辞められます。
スムーズに辞める方法としては「あなたや家族の病気」「家業を継ぐ」など、あなたにもどうしようもない理由を伝えることです。
「訓練がつらい」「寮生活になじめない」といった理由だと「もう少し頑張ってみろ!」などと言われてしまいますが、頑張ったところで変わらない事情ならば納得してもらいやすいですね。
どうしても自分だけでは伝えられない、認めてもらえないという場合には、退職代行サービスや弁護士に相談する方法もあります。
脱柵はおすすめできませんので、正攻法でいきましょう。