自衛隊を辞めたかった1301さん(24歳・女性・宮城県)が転職した体験談です。
仕事内容 | 陸上自衛隊野戦特科から自動車の小売業の事務に転職 |
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年収 | 300万円から200万円にダウン |
自衛官に憧れて入隊、通信の無線手に
高校卒業後、兄弟が自衛官だったこともあり憧れていたために試験を受験しました。
運よく受かり自分は多賀城の教育隊へ入隊しました。
最初の3か月は基礎の勉強のみです。
その後所属部隊へ配置され、また3か月次は所属部隊の基礎を学びました。
終了後所属部隊へ本配属になり職種が決定します。
自分は適性や同期との兼ね合いにより通信の無線手になりました。
その後は基本は無線手として仕事をし、場合によっては部隊の指示により臨時勤務や別途資格の為の教育へ行きます。
私は6年の間に教育や臨時勤務を同期よりもたくさん行かせて頂き、資格や経験をたくさん積むことが出来ました。
そのおかげで東日本大震災の時にはその資格や経験を生かし自分の職種以外の支援もすることが出来ました。
入隊当初は契約社員、正社員になるためには…
自衛隊は結婚や育児にすごく協力的で自身が育児の為にトータル1年2か月お休みを頂きました。
そして、その後も病気や行事の為に勤務を調整していただいたりお休みをもらうこと出来ました。
しかしながら、自衛隊は入隊当初に契約社員と同じような扱いの為に、正社員になるためには試験を受け、合格後にも約半年の教育に行かなければなりません。
その為、私は正社員になるためには試験・その後の教育含め子供を1年近く誰かに預けなくてはいけなかったのですが、親が働いているのと県外の為に頼れなく、旦那も同業者のため泊まり等多く1年も預けられませんでした。
そのため、退職するほうが子供のためにもいいのではと思い退職しました。
子供がいると条件に合う求人がなかなかない
最初は自衛隊退職者向けのセミナーや合同就職説明会に参加させて頂きました。
その中には女性自衛官の為の就職先もたくさんありました。
しかしその中には子供のいる女性自衛官向けが少なく、条件に合うものがなかなか見つかりませんでした。
又、自衛隊の求人は利用者も多く、時間も限られた中でしか利用が出来ない等の制限もありました。
その為最終的にはハローワークに出向いたり、タウンワーク等の求人誌等を活用し、自衛隊のものとは関係なく就職活動を始めました。
私が求めた条件は休日・就業時間・就業場所の3点でした。
子供が日々の泊まりの勤務などにより精神的なバランスが崩れてしまったこともあり毎日必ず帰れる(出張等がない)が絶対の条件でした。
また保育園と自宅に近く病気になってもすぐに迎えに行ける距離は大事な条件でした。
企業の望む資格もスキルもなかったので難しかった
最初は自衛隊の再就職のためのセミナー等の参加だった為に自衛隊歓迎の企業が多く魅力的でした。
しかし、いざ自分で自衛隊関係なく探し始めると、自衛隊は一般企業が必要とする資格やスキルをなにも持ち合わせてはいませんでした。
そのため自分の条件に合っても企業の望む条件に合うことが少なく、やはり数名応募が重なれば、企業としては資格やスキルを優先することがもちろんなので
資格もスキルもない自分にとってはすごく難しかったです。
メインは一般事務、自衛隊で取った大型免許が生きる場面も
今の就業先では一般事務員として働いています。
内容としては、給与計算等の経理、売上等のデータの打ち込み・福利厚生面での代表のサポートがメインのお仕事です。
他にも自動車の小売業の為、車の名義変更や車検、書類を集める等も、本来は男性社員の仕事ですが、人手が不足しているときや、繁盛期は私がしています。
又、助成金の申請や税理士さんとの話し合い等会社の経営にかかわる仕事も社長が不在の時や忙しいときは代わりにさせて頂いてます。
自衛隊の特技や資格を生かす面では、大型免許を所持しているために、たまにドライバーがまわらずにいるときは近場ですが運転して回送したり、整備のために運んだりをすることもあります。
同じ時間に帰宅できて休日も固定なのが良かった
まず就業時間・休日が自分の条件とぴったり合うのと、子供に何かあったときはどんどん休んでもらっていい、ほかの時にしっかり仕事をこなせばいいと代表がおっしゃってくれたために決めました。
又、ほかの方も子育て中の方がいたのも大きかったです。
良かったことは、毎日同じ時間に帰宅することが出来、休日も固定なことが一番です。
また、子供に何かあった時に周りがサポートしてくれてすぐにお迎えに行ったり、お休みを頂くことが出来ます。
他には自分は事務員をするうえで資格もスキルも全くなく、普通に考えたら使いたくなかったり、使いづらかったりすると思うのですが、代表やほかの社員の方は何も言わずに出来ないところは見守ったり、どうしてもできないところは優しく教えてくれることをすごくありがたいと思いました。
想像と違ったことは、自衛隊の時は明日、明後日の仕事の予定さえわからず、自分の意志では仕事内容を決めることがほぼありませんでしたが、今の仕事は毎日自分で仕事を把握し順番を決めこなしていくのが、思っていた大変さと違っていたなと思い最初は段取りや急な対応にすごく苦労しました。
前職での学びを最大限生かせて楽しいと思える仕事を
みんながみんな同じ条件で探しているわけでもなく、自分に合った条件を見つけるのはすごく大変だと思います。
また高校卒業してすぐの就職の場合、他の職業を知らないために資格やスキルの壁に阻まれることもあると思います。
しかし、その職業で学んだ資格よりも大切なものもあると思うので、それを最大限生かせて、自分が楽しいと思える仕事に就くのが一番だと思います。
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