不動産の営業マンを辞めたかったうめのすけさん(27歳・女性・東京都)が転職した体験談です。
仕事内容 | 建設会社の不動産営業からエステのセラピストに転職 |
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年収 | 800万円から300万円台にダウン |
父の会社の事業展開のため、不動産営業に
元々父が建築会社を経営しており、今後の事業展開の為に不動産関係の資格を持っているものがいた方がいいということで宅建を取得しました。
ただ、建築会社と不動産営業ではジャンルが少し違うため、他の不動産会社に入って経験を積んできてほしいと言われ、建築、営業どちらも行っている東建コーポレーションに入社しました。
仕事内容は、大きく言えば不動産営業で、賃貸、売買どちらも担当しました。
賃貸だけですと宅建士の仕事は重要事項説明書を読み上げるだけですが、売買になると農転から書類作成、手数料計算など多岐にわたりました。
ただ、東建コーポレーションは残業代が出ない代わりに歩合がとても充実しており、基本給、資格手当と合わせると、少なくても月50万円くらいの収入になりました。
繁忙期は睡眠3時間!肌はボロボロ、若さを失って
前述のとおり残業代が出ないため、遅くまで作業をしてもそれについては手当てがつきませんでした。
それ自体は特にかまわなかったのですが、賃貸部門の繁忙期である8~9月と1~3月は、書類作成の為深夜までかかることも多く、それでも終わらない時には早朝から出社、ということが月単位で続きます。
連日睡眠時間が3時間を切る中で、毎日車の運転もしなければなりませんでした。
ある日、幸いお客様は乗せていませんでしたが、車の運転中に一瞬落ちてしまったときに、このままでは死んでしまうのでやめようと思いました。
また、そのような状態が続いていましたので、それでなくても肌はボロボロな上、満足にケアもできておらず、自分でもわかるくらい若さを失っていました。
であれば、これから30代に入るともっとケアが必要な肌に正面から向き合うため、いっそのこと化粧品関係の仕事をしようと思いました。
転職先は、通っていたエステのお店
幸い、私の周りには美意識が高い友人が多く、数少ない休みにはエステなどによく連れていかれていて、疲れた時のエステでどれだけ癒されるか、肌や体の調子がどれだけ違うか、ということを身にしみて感じていました。
そのため、エステ業界に入りたいということを決めてから退職手続きを始めました。
元々通っていたお店が大好きだったので入社したのですが、こちらのエステのオーナーが、友人の友人でしたので私もそこそこ面識はあり、エステに通いながら相談をしただけで転職活動らしい転職活動はあまりしていません。
貯金はありましたので、お給料の金額よりも、自分が必要としている業種に関わりたい、というのが一番の理由でした。
また、当然ですが、前職をやめるきっかけになった、時間の拘束に関して、自分の体をいたわれる範囲で、というのも転職の条件でした。
有給消化中は自分の体を整えることに尽くした
前職の有給休暇を消化している間に次の職が決まりましたので、特に苦労はしていません。
ただし、今までなりふり構わずがむしゃらに働いてきた分、こんな華やかな世界にいていいのかということにはかなり悩みました。
退職を決意したころは、肌もボロボロで化粧乗りも悪く、髪の毛もパサパサだったので、こんな人間がセラピストとしていてもお客様が安心できないだろうと思い、有給消化中は自分の体を整えることに尽力しました。
また、やはり見た目が大事な職種ですので、自分の容姿で大丈夫なのか、などもかなり悩みました。
フェイシャルに特化したセラピストに
全身を対象としたリラクゼーションサロンですので、頭からつま先までケアします。
私は自分で希望して、特にフェイシャルに特化したセラピストになりましたので、その分野に関して勉強し、国家資格ではないですが資格も取りました。
仕事内容はお客様に癒されて帰っていただくことなので、特に自分のお客様に関してはカウンセリング、施術、術後のカウンセリングやクロージング、顧客管理などは全て一人で行っています。
その他DMの手配や、季節ごとのメニューを考えることも仕事ですし、他にもインテリアの勉強をし、店内のインテリアの配置を少しでもリラックスできるものにしようと定期的に変更しています。
勿論、化粧品はすべて自分で使ってみて、その中から自分でエステメニューに使うものを選び、また、お客様に合わせてご提案もしています。
かつて癒された場所で、今度は癒してあげる側に
決めたというより、友人の会社に入社させてもらったので、転職活動での比較という意味ではしていません。
ただ、忙しかった自分が癒された場所であり、そんな空間を提供する一員になれたらと思ったのがこちらの会社に入った決め手です。
良かったことは、自分がしてもらって癒されたことを提供できること、お客様が癒されていくのを見ることができることです。
また、業種のせいもありますが、自分自身がもっときれいでいたいと思うようになり、前職の時よりも自分自身に対して気を遣うようになりました。
あまり満足できなかったことは、基本的に店長には好きにさせていただいているためあまりないのですが、自分が提案したいメニューと、コスパを考えたメニューが違ったりして、本来勧めたいものでないメニューを看板に据えないと行けなかったりすることです。
想像と違ったことも、あまりないと思いますが、思っていたよりもはるかに多くの知識と実技経験が必要であること、また、とても重労働であることは、ただ癒されに通っていたこの業界に入ろうと思うまでは考えたことがありませんでした。
資格が必要なら、先に取ってしまった方がいい
私の場合は、運よく次にやりたいと思った職種に対して道が開かれていましたが、本来、長い経験を持っているとその仕事に愛着もわき、次に踏み出すのは難しいと思います。
現在の仕事でのアドバンテージとなる資格をお持ちならなおさらです。
けれど、新しい仕事にもその仕事なりのやりがいは必ずありますので、一度こだわりを捨ててみてください。
一歩踏み出すのが難しければ、まずお客様としてその業種に踏み込んでみて、「してほしかったこと」をできるように努めるといいと思います。
そのために資格が必要なら、中で学べる場合を除いて、先に取ってしまった方がいいと思います。
その方がより自分で選択肢を増やすことができますし、その勉強の過程で、やりたいことが見つかったり、逆に、そこまでするよりも実は今の職の方があっていることに気づくということもあると思います。
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