市役所や県庁などの地方公務員7人と、官庁などの国家公務員6人の体験談を集めました。それぞれどんな事情・悩みがあったのか、ぜひ参考にしてください。
男性 | 女性 | |
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10代 | – | – |
20代 | 2人 | 8人 |
30代 | 1人 | 1人 |
40代 | 1人 | – |
公務員を辞めた理由ランキング
各自治体の地域そのものを良くしたり、住人が安心して暮らせる環境をつくったりする地方公務員、国全体に影響を与える仕事に携わる国家公務員。どちらも使命的な仕事で、なくてはならない職業です。
そんな中、実際に公務員を辞める理由はどんなものが多いのでしょうか。
13人の体験談から調査してまとめてみました(複数回答)。
【1位】やりがいを感じられない(8人)
「安定した仕事」の代表格である公務員ですが、ルーティーンワークが多く、やりがいが感じられないという声が多く上がりました。
窓口で働いていた女性は「怒鳴り騒ぐ大人たちも多く、自分の感情を消し淡々と過ごすこが大事だと考えるようになりました」、建設現場の作業員に指示を出していた男性は「指示すらマニュアルに則ったことしか話せず、個人の意見が尊重されない仕事に不満を感じていました」といいます。
また異動が多いことから、ある30代女性は「せっかく素晴らしいスキルを持っていても、未経験の部署に異動となりうまく活躍できなかった先輩を何人も見てきました」といいます。
異動で業務内容が変わることから「やりたい仕事ができない」と感じる人もおり、どうせやるなら「やりがいのある仕事がしたい」と考える人の声が非常に多く寄せられました。
【2位】スキルアップが見込めない(2人)
1位同様、安定を求めて公務員になったものの、「スキルが身につかない」と感じる人も。
20代女性は、民間経験者の中途採用者と新卒からの公務員の働きぶりをみると「力の差を感じ、私自身のスキルやキャリアはないと感じました」といいます。40代でも転職を決意した人も。
また臨時職員だと1年で雇い止めとなりますし、非常勤職員だと勤務日数が限られているためフルタイム勤務をしたくても働けないこともあります。
自身の将来を考え、別の道に転職する人が少なくありません。
【2位】職場環境が悪い(2人)
元市役所勤務の女性は、職場について、「上司が自分のミスを他人に押し付ける無責任な人間で、なおかつ当時の市長と親戚関係であることから上層部も対処してくれなかった」と職場の風通しの悪さを挙げます。特に田舎の市役所だと、閉鎖的な人間関係の中で働くこともあり、息苦しい思いをする人もいます。
また、国家公務員だった女性も「精神的に息苦しい感覚がありました」と当時を振り返ります。後輩職員が次々と辞めるため常に一番下であったことから、職場に不満を抱いていたといいます。
4位以降、「給料が安い」「サービス残業が多い」という給与・労働時間面、「業務のプレッシャーが重い」と業務内容面の不満から転職を決意する人のほか、「他の仕事に興味が出たから」という人もいました。
以上が公務員を辞めた理由です。他の業種に多い「仕事が向いていないから」という声はあがりませんでした。
公務員を辞めた後の転職先はどんなところが多い?
公務員を辞めた人は、どうやって転職活動して、どんな仕事に転職したのでしょうか。「公務員からの転職」については、こちらの記事にまとめたので読んでみてください。